今日は記事をもう一つ投稿します。
控訴して上告するかもしれないが
もしかしたらリーディングケースに
なるかもしれない事件の裁判例である。
報道によると
執拗にあおり運転を受け無理やり停車させられた夫婦が
後続の大型トラックに追突され死亡した事故の裁判員裁判で、
横浜地裁は12月14日、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などに
問われた石橋和歩被告(26)に、
検察の求刑23年に対して懲役18年の判決を言い渡した。
事故はあおり運転が社会問題化する契機となり、判断が注目されていた。
横浜地裁の深沢茂之裁判長は
「4度のあおり運転後に停止させたのは密接に関連した行為といえる。
死傷の結果は妨害運転によって現実化した。」
と述べ、あおり運転から停止は死亡に因果関係があると認定し、
危険運転致死傷罪が成立すると判断した。
構成要件、違法性、責任能力がそろわないと
裁判までいけない。
民主主義国家では、刑事事件は罪刑法定主義が
厳しく守られなければならないので、たとえば、
詐欺で被害者の全財産だまし取って、その後被害者が自殺しても、
詐欺罪では死刑にはできないのである。
詐欺罪は10年以下の懲役である。
今回の判決で罪刑法定主義が否定されたという法曹もいらした。
あおり運転から因果関係を認められた画期的な判決だという法曹もいらした。
車を停止して追突させているので、危険「運転」致死罪には問えないのではないかと
いわれている事件であった。
運転中ではないので、危険運転にはあたらないというのが
弁護側の主張である。
たしかにそうではあるが、4回のあおり運転が
危険運転致死を誘発したと地裁は判断したのだろう。
裁判員裁判では、市民目線での判断が要求される。
裁判員7人に裁判官3人で決める。
また、被告の態度も影響したのではないか。
真摯に反省している態度が見受けられないのではなかったのか。
道をふさいでいるので通行の邪魔で注意されて
カチンときたのでやったと説明したが、
いちおう大人でしょうが。
(ちなみに殺人事件の動機でいちばん多い動機の順番は
憤怒、怨恨、金銭目的、暴力団の抗争、保険金殺人、
その他である。
カチンときたというのは憤怒である。)
被告は結婚の予定があったとのことだが、
許婚がいるのだろう。
懲役18年であるが(控訴しないのなら)、拘置所にいた時間を
引いて、16年半くらいで出所である。
まあこの被告の場合、通常楽しい楽しいはずの
20代後半から40代前半はパアである。
酒も家族団らんもなしである。
当然だとおもうけど。
弁護側は控訴は被告人と相談して検討するとのこと。
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