光と風と猫。

静かに暮すことを目指します、ブログ名は中島敦の小説から。X(旧Twitter)もやっています。

寒いので「二番煎じ」を聴く。



 大相撲は初場所玉鷲が優勝しました。

 (玉鷲関はタレントの松村邦洋氏に似てると思いませんか?)

貴景勝は残念ながら最後に豪栄道に敗れました。


 寒さは和らいでいるようですが、まだ寒いですね。

寒いのが好きか、暑いのが好きかといわれると

寒い方が好きですね。

寒い時は「二番煎じ」か「掛取万歳」を聴きたくなります。

「掛取万歳」は年末の話なので、

寒中には「二番煎じ」を聴きたくなりますね。


 落語の「二番煎じ」は

江戸時代は冬になるとよく火災がおきていまして

火事のたびに住宅が燃える、燃えてから

また住宅をたてる。

それで家が増えて行ったという話です。

 火事に気をつけようと、旦那衆が

火事にならないように順番に

火の回りをしようということになり、

 旦那衆なので若くはないので

疲れるので順番にやろうということです。

 寒いのでみんなあまりやる気がないです。

拍子木を懐にいれたまま歩いている旦那もいます。

 一同見回りをして番小屋に戻りました。

娘から、寒いので酒を持たされて来たという旦那がいた、

いちおうは怒られるのだが、

みんな寒い。土瓶に酒を入れて温めて

「煎じ薬」として飲めばいいといいだします。

 別の旦那が、実はわたしも

肉と葱を持ってきたのだと言いだす。

しかし、肉があっても鍋がないじゃないかというと

肉を持ってきた旦那はどういうわけか

鍋も背負って来たといいます。

旦那衆は材料がそろったので、

鍋を囲んでの酒盛りを始めました。

 そこに、突然「番はいるか」と木戸を叩く音がする。

役人が見回りにきたのでした、

酒盛りなんかやっていたら怒られる

とおもった旦那衆は

土瓶をしまえ、酒は飲んでしまえ、鍋の上に座って隠せと・・・



 三代目古今亭志ん朝師匠の「二番煎じ」は

寒いので「煎じ薬」を飲んで肉でも食べてなきゃ

夜回りなんかやっていられない

それなりの身分や年齢や趣味人の人たちが

そうしなければならない状況を

面白おかしく演じている。


 お酒を飲んでも飲み方が美味しそうに聴こえる

葱食べても生煮えがいいとか煮えているほうがいいとか

言いだしたが、葱の中に肉をはさんで食べている、

いかにも食べていそうに聴こえます。


 酒は百薬の長という話でもあります。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。


落語名人会(26)

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