2018年に亡くなった
作家でアンソロジストでも
ありました。
有名なアンソロジーは
『危険なビジョン』ですが
日本では翻訳と出版が遅れていました。
1983年に
一巻目が出版されましたが
二冊目以降が出版されていませんでしたが
今年三か月連続で
1,2、3と出版されていくようです。
やはりニューウェーヴという感じですね。
名アンソロジーが翻訳、出版されるのは
うれしい。
しかも文庫でです。
単行本で出しても売れないか。
ファンは買うでしょうね。
内容はというと
1960年代後半の
前衛的というか先鋭的というか
スペキュレイティヴ・フィクション・思弁小説
(この言い方を筒井康隆氏は
気に入っていたようです。)
とも言われます。
今読むとそんなに過激な内容
ではないのですが
1967年には過激な
小説群だったのでしょう。
と前回投稿しましたが
今回は
2についてで
2はさらに1の内容を強化した作品が
集められています。
ハワード・ロドマン
ラリイ・ニーヴン
ジョー・L・ヘンズリー
デイヴィッド・R・バンチ
ジェイムズ・クロス
デーモン・ナイト
錚々たるメンバーであると思われます
特に特定の信仰を論評するの
ではないのですが
P.K.ディックとデーモン・ナイト
の二巨匠の作品を収録しています。
今のところ
ニューウェイヴ作品集としては
2、の作品が
いちばんいいのではないでしょうか。
それっぽいのを
集めています。
解説者は
キャロル・エムシュウイラーを
ほめていますが
わたしは書き言葉としての「あたし」
という一人称が苦手なので
それほどいい作品ともおもいません。
でも女性で
「わたし」は固いか・・・
P.K.ディックの「父祖の信仰」
がすばらしい。
ディックはニューウェーヴには
分類されないと
ハーランエリスンの記事で書きましたが
分類されないが
ニューウェイヴ的作品はあるのだ
ということです。
ニューウェイヴの雄の一人の
デーモン・ナイトの短い作品
「最後の審判」もいい作品です。
ニューウェイヴは
こうこなくっちゃという作品です。
解説者はジュディス・メリルの
SF年間傑作選にも言及しています。
『危険なビジョン』について
メリルは編者のエリスンの個性が
反映されている
(作品の出来については
不出来なものもある
ということでしょう。)
と
論評しているようです。
メリルの評価を引いても
「父祖の信仰」
「最後の審判」
はいい作品だと思います。
2、3と読めるのはうれしい。
最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。
- 作者: ハワード・ロドマン,フィリップ・K・ディック,ラリイ・ニーヴン,フリッツ・ライバー,ジョー・L・ヘンズリー,ポール・アンダースン,デイヴィッド・R・バンチ,ジェイムズ・クロス,キャロル・エムシュウィラー,デーモン・ナイト,ハーラン・エリスン,浅倉久志,中村融,小隅黎,山田和子,酒井昭伸,山形浩生
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