古雑誌を整理していたら
3年前の週刊文春がでてきて
『細い線』の新訳が出ているという書評があった。
この作品は
ハヤカワミステリ文庫に
入っていたのだったが
新訳が出たらしい。
内容は
男が親友の妻と不倫をして
その不倫相手の首を絞めている
(そんな行為が好きな女性のようだ)
うちに
殺してしまう。
しなせてしまうというものです。
作者はエドワード・アタイヤ
男は犯行を隠して生き続けるのですが
それはきついもので
逮捕におびえて
暮らしています。
いつ逮捕されるかが
ハラハラドキドキで
(意外に周囲は気がつかない
のは不自然といえば
不自然ですが)
日本の映画監督の成瀬巳喜男によって
『女の中にいる他人』というタイトルで
映画化されています。
日本のミステリ界の巨匠・江戸川乱歩にも
絶賛されている作品です。
乱歩の好みの作品というのは
実は本格派ミステリからは
外れるもので
いわゆる奇妙な味の作品
変格派ミステリに分類される
このような追い詰められるものの心理を
描いた作品が好きなようです。
乱歩絶賛の
『幻の女』も
そのように追い詰められてゆくものの作品ですが。
まあ乱歩の好みはともかく
心理スリラーのようなこの作品は
日本人でも好きな人が多いようです。
エドワード・アタイヤはこの作品以外の
作品が知られていません。
犯罪も不倫も結局は
ばれてしまうものです。
東出昌大さんは
大河の『花燃ゆ』で久坂玄瑞を
好演していましたね
- 作者:エドワード アタイヤ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/12/20
- メディア: 新書
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2005/07/22
- メディア: DVD