漫画家として、そしてタレントとしても活躍している
蛭子能収さんがレビー小体病と
記憶力の衰えや計算ができない
幻視がみえるとのことで
診断されたようです。
レビー小体病(レビー小体型認知症)に
罹患する人は増加しています。
認知症だけで約80種類あるのですが
そのなかでも多いのが
そしてレビー小体型認知症です。
レビー小体型は脳にレビー小体というたんぱく質のかたまり
が脳内にたまってしまって神経細胞が侵され
認知がゆがんでゆく病気です。
原因はよくわかっていません。
レビー小体というのは
この小体の発見者がフレドリック・レビーさんという方
だからレビー小体です。
ジェームズ・パーキンソンや
アロイス・アルツハイマーと同じですね。
本来ならば脳内から掃けて行くはずの
たんぱく質のかたまりが
脳内にあるので神経細胞が侵されて
幻視がみえたりするのです。
認知症はあまりクリエイターは
ならないのじゃないかなと
おもっていましたし
蛭子さんがというのは意外でした。
麻雀が好きな人は認知症には
なりにくいと聞いたことがありました。
賭け事やボードゲーム好きなら
認知症にならないとは断言できませんが。
蛭子さんの漫画は特異な作風で
ガロ系ともいえるのか
不条理な状況におかれた人間を描きます。
「つげ義春の不条理は意味を持たせようとする不条理だが
蛭子能収の不条理には意味を持たせようとする意図はない。」
と評しています。
ひたすら不条理な状況が続き、
それが解明もされないまま、収拾もつかないまま、
話は終わるというなんとも救いようのない漫画なのです。
このような作風なので
発表する媒体は限られていましたが、
蛭子さんは生活に苦労してきた方ですが
そういう人たちが好きなようです。
貧困にあえいでいるような人も好きなようです。
「(ギャンブルで)負けた後に食べるおにぎりが美味しい」
と泉麻人のインタビューに答えています。
こういうことはなかなか言えないですね。
呉智英氏の労作
『現代マンガの全体像』
- 作者:智英, 呉
- 発売日: 1997/01/20
- メディア: 文庫
泉麻人のインタビュー集
『けっこう凄い人』
- 作者:泉 麻人
- メディア: 文庫