SNOWLOGの日記

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単位の定義がかわる。

平成4年(1992年)に気圧の単位がミリバールから

ヘクトパスカルになった。揃えたいのだろう。


報道によると、

11月13日から16日までフランスで

第26回国際度量衡総会が開催された。

16日にはキログラムを含む基本4単位の定義改定が審議され、

新しい定義が採択された。


キログラムとアンペア(電流)とケルビン(温度)と

モル(物質量)の定義がかわる。


11月16日に約130年ぶりに、

質量の単位キログラムの定義を国際キログラム原器という器物から、

プランク定数という物理定数を基にした定義に

改正することが決定されたという。


キログラムはキログラム原器の質量にひとしいというのが、

定義だったのだが、新しい定義はプランク定数hを

正確に定めることによって決定される。

(かえって難しくなったとおもえるが、

プランク定数は不変なので、信頼性は高まった。)


キログラムは国際単位系(SI)の中でも特に重要な基本単位の1つであり、

その定義は世界中のあらゆる重さの測定に影響するが、

キログラムは原器のわずかな不安定さが問題となっていた。

メートルも大昔はメートル原器が基準だったが、

1983年に改正された。

かえって難しくなった気もしたが、正確なのでいいと

いうことである。


モルは(高校化学でモルに戸惑った人も多いのではないだろうか?)

0・012キログラムの炭素12の中に存在する原子の数に等しい

という定義だった(はず)なのだが、これも定義をかえる。


アンペアはこれまでの定義は長いので略するが

新しい定義は電気素量eを正確に定めることによって設定される

ことになった。


ケルビンは有名で、水の三重点の温度の1/273.16が定義だった。

これは知ってる人が多いだろう。

あたらしい定義はボルツマン定数を正確に定めることによって

設定されるというものである。


フランスでの会議というところがポイントで

フランス人はこのような単位を揃えたがるそうである。

プランク定数の測定には日本の技術の貢献が大きいようだ。


新しい定義は来年から採用される。

尺貫法も昭和33(1958)年までは使われていた。

昭和20年代の映像をみるとアスリートの身長体重は

尺貫法で表現されている。


度量衡の事典

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