SNOWLOGの日記

静かに地道に暮すことを目指します。X(旧Twitter)もやっています。

煽り運転で殺人事件、明日裁判。

休日祝日にあまり明るくない話題

であるのだが、

 報道によると、

 昨年7月、大阪府堺市で、

煽り運転の末に車でバイクに追突し、

男子大学生を殺害したとして、

警備員の40代の男が殺人の罪に

問われている事件の裁判が明日ある。

 亡くなったのは大学生は

バイク好きでバイク販売会社に就職が決まっていて

喜んでいた矢先に、突然命を奪われた。

遺族の悲嘆と怒りは当然である。

 追突した車を運転していたのは、

堺市の40代の警備員。

検察は、被告を殺人罪で起訴した。

起訴されているということは、構成要件該当性、

責任能力、違法性については

問題はなかったということだ。


 殺人罪で起訴された根拠は、

被告の車についていた

ドライブレコーダーの映像だった。

 映像には、被告の車が約1kmにわたって、

被害者の運転するバイクを執拗に追いかけ、

時速100km近いスピードで

追突した様子が映っていた。

 追突した後には、「はい、終わり。」

という被告の声が記録されていた。

検察は、故意に追突していて、殺意があったと判断した。

映像と音声は強力な証拠である。

 検察は、煽り運転殺人罪を適用する異例の決定をした。

一方で、被告は逮捕当初、

「別の車線を気にしていて、前を見ていなかった。

故意に追突したのではない、殺意はない。」と供述した。

明日、15日から始まる裁判員裁判でも、

 被告側は「あえて衝突させたわけではない」と、

あくまで過失だったと主張するであろうとみられる。

裁判の最大の争点は「殺意があったのかどうか」だろう。

 100km近いスピードで疾走させ、被害者はがバイクを運転である。

スピードを考えれば、加害者側も危険である。

しかも40代のいい大人である。

いい大人がそういうことを平然とするということは、

自分も死ぬ可能性、被害者も死ぬ可能性は

当然あるとわかるであろう危険な行為である。

 1km中のあおり運転で、

そのときの被告の精神状態はどうだったのか。

音声からすると冷静ではあったとは思われる。


 東名の煽り運転の事件については

危険運転致死罪で有罪判決が出ていた。

この事件は殺人罪で起訴されているが、

殺人罪のほうがハードルが高いのだが

遺族の処罰感情を考えると

裁判員裁判で厳しい判決が出る可能性もある。

 
 東名高速の事件が危険雲移転致死で

懲役18年、

 寝屋川の事件が男女二人殺人で死刑。

裁判員裁判であるが、

 殺人と危険運転致死と危険運転行為での殺人とで

三つの別々の事件で符号するわけではないが、

これがリーディングケースになって

危険運転が減るなり、厳罰化の方向に向かうと

いいと思う。


今日も最後まで読んでいただきまして

ありがとうございます。

第二版 ケーススタディ危険運転致死傷罪

第二版 ケーススタディ危険運転致死傷罪

講義刑法学・各論

講義刑法学・各論