光と風と猫。

静かに暮すことを目指します、ブログ名は中島敦の小説から。X(旧Twitter)もやっています。

日産のカルロス・ゴーン会長が逮捕。

日産のカルロス・ゴーン会長が空港で逮捕である。

報道されていることを事実であるという前提で書く。

容疑者であるが、ここでは「会長」で書く。

空港で逮捕などめったにないことであろう。

逃げられないようにかなり慎重にやったようだ。

プライベートジェットなどになると機内で逮捕ということは

できないので、空港での逮捕となった。

ゴーン会長は焼き鳥屋を予約していたようなので

小池都知事と会食する予定もあったようだ。

逮捕されることはまさかないだろうと思っていただろう。

日本の検察をあまくみていたのだろう。

まさか日本で自分を逮捕するようなやつはいないだろうと。


有価証券報告書に自分の報酬を過少申告した疑いがあるとして、

東京地検特捜部に金融商品取引法違反容疑で

世界的大企業の会長のゴーン氏は焼き鳥を

食べる前に逮捕されてしまったのだ。


過少申告した金額は40億以上になるとみられる。

地検特捜部は19日、日産の本社などの捜索を始めた。

内部告発であり、他の役員がこれに応じたという。

ゴーン会長は、経営危機の日産にルノーから派遣されて、

1999年に最高執行責任者

2000年に社長に就任、2001年6月から社長兼CEOとなり、

日産を立て直した。


1999年といえば平成大不況の真っただ中である。

世の中殺伐としていて、就職氷河期で就職できない若者、

解雇された中高年も多く自殺者も多かった。

ゴーン会長は2005年にはルノー社長にも就いた。

さらに2016年には、燃費不正問題の発覚を

きっかけとした三菱自動車との提携を主導し、

2016年12月に三菱自会長にも就任した。


敏腕であるのだが、これらの大企業のトップを

兼ねるのは不思議なことだ。一応グループであるが。

日産立て直しには大粛清ならぬ大リストラを断行した。

労働者や元従業員からの恨みはすさまじいようだ。

前妻からも批判されている。

これはやっかみもはいっていそうだが。


それでも手腕が評価されて、日本から表彰もされて

いるのじゃかなかったかな。

小泉純一郎元総理の「痛みを伴う改革」は

ゴーン会長がオリジナルではないのだろうか。


東京地検特捜部は司法取引によって日産の役員から情報を引き出した。

そのかわり情報提供者や告発者は罪に問わないかやや軽くなるかである。

この司法取引は今年の6月から取り入れられた。


ちょっと話がそれるが、日本も経済犯罪に厳しくなってきている。

アメリカではさらに厳しい。

FBIも東西対立、冷戦が終わって東側のスパイなどを

摘発する仕事が減っていった。

それはよいことだとおもうが、

仕事がなくなってこまる人たちもいる。


そこで経済犯罪をとりしまろうと。

カルテル、談合にはアメリカはきびしい。

協和発酵アメリカの企業とリジンの価格の

談合事件はFBIに隠し撮りされていて

まるでコントみたいで有名だが、

談合している日本の大企業の経営者が

アメリカ国内にゴルフをプレーしにいくと、

黒い車が来て、屈強なFBIの捜査官に

逮捕されることになってしまうかもしれない。


最初は質素に生活していた、ゴーン氏は日産の立て直しに成功して

功労者となって、周囲の人たちもモノも言えなくなった

のではないだろうか。まわりを英語が話せるイエスマンで固めていたともいう。


人間は堕落する、おごりが出てくる。聖人はいない。

大企業のトップでも変わらない。

金と権力持つと暴走する。フランスの宮殿で

年下の女性と結婚式をやるなどその典型例である。

もっと書きたいことがあるが、今日はここまで。

読んでいただいでありがとうございます。

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