SNOWLOGの日記

静かに地道に暮すことを目指します。X(旧Twitter)もやっています。

テレビ朝日開局60周年 夏の傑作選 松本清張生誕110周年記念「十万分の一の偶然」を視る。




  実は

ハヤカワ・ミステリの

ロイ・ヴィガーズの

『百万に一つの偶然 迷宮課事件簿2』は

知っていたのですが

偶然似た題名になったのかと

考えていました。

 が、清張の作品にも

ヴィガーズの作品からの

影響があったようです。

いやいや

偶然じゃなかったのですね。


 ヴィガーズのほうは奇抜なアイディアですね。

ありえないないということも

ないのですが。

 清張のほうは

現実に即している。


 ドラマは新作ではないですね。

テレ朝は楽していますな。

 7年前の作品を

放送しようというのは。

みられるのはありがたいのですが。


 あらすじは

モンゴルの平原で

取材を続けるルポライター

山内正平のもとに

最愛の娘の明子が

叔母の見舞いに向かう途中に

事故で死亡したとの連絡が入る。

 明子は大型トラックと

乗用車2台が衝突し炎上、

7人が死傷した玉突き事故に

巻き込まれたのだという。

 妻を亡くし、男手一つで

育てた最愛の一人娘

の突然の死に塞ぎこんでしまう山内正平。

 だが、帰国する飛行機内で

写真雑誌に掲載された

一枚の写真を見て正平は驚く。

そこには明子が亡くなる

最期の瞬間が写っていた。

 この写真はアマチュア・カメラマンである

山鹿恭一が偶然撮影したもので、

このような写真の撮れる確率は

十万分の一の確率なので

十万分の一の偶然」を

撮ったものとして大絶賛された。

山鹿のパーティ会場に

乗り込んだ山内正平。

 そこで記者が山鹿に

「事故の生存者がその時、

 赤い火の玉を見た

 と証言している」

と問いかける。

 山内正平はこの質問を聞いた時、

山鹿の顔色は変わった。

事故と写真は本当に

十万分の一の偶然だったのだろうか?

 最愛の娘を失った父親が

真実を突き止めようと奔走する

というものです。

 山内正平を演じるのは田村正和

刑事は内藤剛、明子の恋人は小泉孝太郎

 山内の同僚は若村真由美。

娘の明子は中谷美紀

中谷さんがこういう役を

やるのは珍しいような。

 山鹿は高嶋政伸

なかなかの配役。

変わり身の早い人物を

上手く演じている。

 山鹿にインタビューする記者は

松下由樹さん。

雑誌の編集長は伊東四郎

 伊東さんは

小林信彦氏がいうほど

名優とは思われませんが

硬軟自在な俳優である

とはおもいます。

豪華なキャストです。


 ちなみに

8月14日にはNHKFMでは

まる一日YMOの曲を放送していましたが、

 中谷美紀さんの1996年の

食物連鎖」というアルバムは

作曲は坂本龍一氏で

わたしはこのアルバムが好きです。

CMもよかったと思います。


 はなしがそれました。

ドラマはネタバレは避けますが、

 清張は人間の欲を

細かく描いて、その欲を満たすために

行動する人物を厳しく批判しますね。



最後まで読んでいただいて

ありがとうございます。


百万に一つの偶然―迷宮課事件簿〈2〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

百万に一つの偶然―迷宮課事件簿〈2〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)